2015年10月13日火曜日

シスターの忍耐

10月13日 火曜日


ひたすらお菓子作り。
植民地時代の修道院ではシスターたちが厳格な生活をする中、
自足のための商品として、いろんなものが生産されました。
その中のひとつはお菓子。



プロテスタントの宗教改革に対抗する「反宗教改革」に関連するバロック。
極端に派手な装飾、派手な音楽などによって「おおお!すごい!」と思わせるようなことが行われていったのです。

そんな時代のお菓子たち。
お砂糖がなかったメキシコにとって、この「甘さ」も「すごい!」と思わせるもののひとつだったようです。

まぁ、とにかく、基本・・・甘い・・・。

そして、作るのには忍耐がいるみたいです。


ソパ・デ・レチェ

お砂糖と卵黄をしっかり泡立てて、臭みをとります。(すり混ぜるんじゃなくて、泡立てるみたい・・・)
牛乳とお砂糖を火にかけて、お砂糖が溶けたら卵黄に少しずつ混ぜて、銅鍋でコトコト。
木べらでしっかりめんどうを見ます。
うっすらトロミをつけるけど、どろっとはさせない。あくまで牛乳だそうです。

一日前のパンを1.5センチほどにスライスし、ラードで揚げます。
といっても、トーストするのではなくて、色づけない。

カスエラ(土鍋)にラードをぬり、
パン→→トーストしたアーモンドスライス→つくった牛乳の順に繰り返し重ねていきます。
表面に少しお砂糖をふり、オーブンで焼きます。
すこーし乾かす程度。

ロンポペ・デ・サンタ・クララ

プエブラのサンタ・クララ修道院で作られていたリキュール「ロンポペ」。
とっても繊細で作るのたいへんなもの。

牛乳、クローブ、シナモン、お砂糖、ナツメグ粉末を火にかけて、香りを牛乳に移します。
卵黄とお砂糖を泡立てて、先の牛乳を少しずつ加えて伸ばします。
やはり銅鍋でコトコト。
木べらでしっかり見張り。
焦がさないように、泡立てないように・・・・。
なめらかになるよう、何度も濾して・・・。
けっこうトロッとするまで。

完全に冷めたら、アルコールを加えてお酒にします。

売っているのとは全然ちがう、コクも香りも上等品。


ポルボロネス・デ・カカウアテ
ピーナツは生のものを求めて、皮をむき、オーブンでトーストしたものを、フードプロセッサーで荒くします。
ペーストにしないこと。
小麦粉、お砂糖、ラード、重曹、ピーナツを練って生地にしたら、冷蔵庫でしっかり冷やす。

天板にラードをぬり、
生地を溶かさないように急いで形作ります。
ラグビーボールをペシャンコにしたような形。
トラコージョのちっちゃくて太い版。

また冷蔵庫でねかせて、180℃のオーブンへ。

できあがったら、パペル・チナと呼ばれる紙で包みます。

ひじょうにホロホロっと崩れておいしいです。
ちんすこうですよね。

手早く形作らないと、オーブンの中で溶けだしてペシャンコ。
うまくいくと、表面にひび割れができます。それでOK。


ウエボス・レアレス

パンを焼きます。
型にはバターを塗り、小麦粉をはたきます。
卵黄のみ(!!!)をひたすら泡立てて、
��ちなみに、泡だて器で大きな円を描いて、大きな泡を作るほうがいいらしい)
小麦粉とベーキングパウダーとお塩をふるったものを加えてまぜ、オーブンで焼きます。
つまり、塩スポンジ。

シロップは水と砂糖だけで作って、冷めたらアニスのリキュールを加えます。

カスエラ(土鍋)にもりつけ、シロップをたっぷり含ませて、
上にちいさなレーズン、トーストしたアーモンドスライス、赤い松の実をもりつけます。

シロップが甘いけど、塩スポンジってところが、食べれてしまうポイント。


ロスケッテス・インプレグナードス・デ・エスピリトゥ・デ・アニス

ほろほろのドーナツ型のクッキー。
この生地が非常に変わっていて。
大きなカスエラに小麦粉とこそげたライムの皮を混ぜて広げておいて準備したら、
ラードを火にかけあつーーーーーくして、そこにアニスシードを加え、すぐに万能こし器で濾しながら小麦粉にラードをかけていきます。

アニス風味のラードで、小麦粉を加熱するらしい。
急がないとアニスが焦げてしまうので注意。

少しずつアニスのリキュールを加えながら伸ばしていって、生地にします。

冷蔵庫で十分冷やしたら、小さなドーナツ状にして天板に並べてオーブンへ。

また、すこしとろみのあるシロップを、お砂糖と水で作っておき、冷めたらここにもアニスのリキュール。

クッキーをシロップに浸して網の上にあげ、上から粉砂糖をふります。
なんともきれいな。。。


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