2015年5月20日水曜日

Cocinero de Guanajuato ~Primera Edición~ グアナファトの料理人~第1弾~ 2日目

5月20日

Cocinero de Guanajuato ~Primera Edición~
(グアナファトの料理人~第1弾~)
2日目


1人目は、
Mariano Torre Hütt氏
「Reinventando la Garnacha」ガルナッチャを再発明しつつ

ケレタロにPazcualaと5 de Mayoというレストランを持っているオーナーシェフ。
いろんな挑戦をするのが好きな方で、
おもしろいのが
「TEX-MEX」(テキサス流メキシコ料理、またはアメリカのメキシコ料理)ではなくて、
「MEX-TEX」をやっているんだ!
とのこと。

なんで?
ベースはあくまでメキシコ料理で、
Ahumada Texana(テキサスのスモーク技術)を使うからだ
とのこと。

おもしろいこと言うじゃないですか~。

でも、見た目はハンバーガーみたいだったりするんだけど・・・。

かなり「手作り」「地域食材」にこだわっていて、
ケレタロ州で有名なチーズ(ヤギ・ウシ・ヒツジ)、
Jitomate Coyol (ミニトマトみたいだけど、もっと酸味があって、全く別物らしい)
Frijol Vaca(地域の豆の名前)
など、いろいろ取り扱っていて、
いつ収穫があるのかなど考えながらやっているとのこと。

いつも地域のことから考えて、それからグローバルに、と言っていました。

両腕タトゥー入ったコワモテ?シェフなんですが、話しが面白くて、ずっと大爆笑でした!

Salsa Chilaca というサルサの話をしていたけど、よくわかりませんでした。
Chilacaという唐辛子を乾燥するとPasillaという名前に変わるんですが、その生のものを使ったサルサのようです。
彼の場合は、ニンニク、油、タマネギ、ブドウ酢で作る、生サルサみたいです。
Chile Serranoを代わりに使う時もあるのかな。


2人目は、
Matteo Salas氏
「Producto local, técnica de conservación y esencia en el plato」地域生産物と保存技術そしてひと皿のエッセンス


San Miguel de Allendeに「Dos Casas Boutique Hotel」という高級ブティックホテルを経営していて、館内にある「Áperi」というレストランのシェフ。

イタリア生まれの氏は、メキシコシティで育ち、イタリア人を父親にもつこともあってヨーロッパへの興味が強く、イタリアやフランスで修行。
帰国後はメキシコシティでVicente Torres氏のところで修行し、独立したみたい。

レストランの名前j「Áperi」は、ラテン語で「オープン」を意味するらしく、開かれた店であることを大切にしている。
というのは、「Cocina de Autor(作家の料理)」として一人のシェフの創作料理を提案するのではなく、イタリア料理、メキシコ料理、フランス料理といった制限を取り払って、「私たちの料理」として提案したい、という気持ちが表れている。
キッチンもオープンになっていて、コミュニケーションを大切にしている。


すごいのは、地産地消や食材に対する考え方。
「Todos los productos tienen el mismo valor(すべての食材は同じ価値を持っている)」
これ、口に出して言えるのって、かっこいい~♪

地域の特色のあるものを大切にしている。例えば、「ケール」はアフリカ原産の野菜とはいえ、もうこの地域で40年ぐらい栽培されていて、すっかり「グアナファトの野菜」として定着している。
こういうものは「自分たちの地域野菜」として、どんどん取り入れる。
もちろん、もっと伝統的なものもネ。
ニンジンはいろんな色があるけど、実はオランダが品種改良するまでは、オレンジ色はなかったんですって!

すごいマメ知識!
牛肉もできるだけ地元のものを使うようにしているけど、ステーキには向かないけど、24時間以上の加熱ですごく美味しくなるお肉なんでそうです。
ただ、魚はやっぱり品質管理が難しいので、キビシイみたい。

ほとんどの材料を農家さんから直接仕入れているし、
しかも、「このレストランのためだけに野菜を売ってくれる農家さん」もあるとのこと。
そうすると、いつでも欲しい食材が入るとは限らない。
だからこそ、いつ収穫があるのか、害虫が今どうなっているのかなど、農家さんとの関係をしっかり作って細かな情報を入れ、プランを立ててメニューを組んでいる。

それとは別に、市場には時期になるとそれぞれ特色のある野菜も並ぶ。
白や赤のSeta(キノコ)

Garbanza(ガルバンソひよこ豆の若さや)

elotito curiollo (地域特有のトウモロコシのヤングコーン)

ビーツ(小さくなく、大きく育ったもののほうが土地の力を吸って美味しいから、あえて大きなものを選ぶ)

などなど。

ほかにも
いろんなトマト

いろんな唐辛子

アーティチョークも?

地元のトウモロコシ
.

こんなシェフなので、メキシコ料理・・・てわけじゃないけど、
こんなお料理をいろいろと・・・。
カリフラワーのお料理

レタスのタコス?

メキシコおなじみサツマイモのデザートは、こんがり焦がして、甘じょっぱく。

サラダは、特別なことはしていないそうです。
「スーパーで売っている野菜は、私たちは提供できない」っていうようなことを言っていたように思うけど、こういうことね~。


これ、なにか特別な食材らしい。
Jocoqueホコケという発酵乳?などを使ったリゾットかな?

あのキノコはこんな風になるそうです。。。



質疑応答では、栄養の話がたくさん出ていたんだけど、
私としてはやはりヨーロッパにまで勉強に行ったことが気になったので、
「外国人として勉強や修行している人に対して、助言をお願いします。」
と質問したら、
「Apuntar, Aceptar」(書きとめる、受け入れる)
という答えでした。
毎日書いてたよって。

休憩時間に
「いい質問やったよ!」
って言われた~!


3人目は、
Roberto Alcocer氏
Cocina de Baja California バハ・カリフォルニア州の料理
EnsenadaのMalvaというちょっと変わったレストランのオーナーシェフ。



バハ・カリフォルニア州の料理というのは、あんまりなくて、みたいな話から始まって・・・え?って感じやったけど、ないわけではなくて、1000年も続くような昔からの料理はないよってことらしいです。
シーザーサラダもこの州の大きな町ティフアナで発明されたものですね。
ちなみに、「天ぷらのタコス」はバハの一部では名物らしいですよ~。こちらもアジア人が発明したらしい。

で、このMalvaというレストラン、そもそもお友達のお母さんが、「うちの庭で2‐3ヶ月だけレストランをやらない?」
ってことになって始まったらしい。
屋根ないし、かまどが一つあるだけで、オーブンのふたは閉まらないし・・・。
そんなこんなで始まったレストランを続けることになって、頑張っているそうです。


とにかく、なんでも手作りでやる。
野菜から何から、ほとんどが市内の生産物を使用。

あるスタッフがずーっと世話をしていたヒツジを自分で絞めて、自分で調理をしたことがあるそうな。
その時の料理の味といったら、それはそれは素晴らしかったそうですよ。

まごころこもってたのね~。


4人目は、
Irving Quioroz氏
Presentación en el estado de Guanajuato del libro : "Larousse Panes Mexicanos" y clase demo de panadería
モンテレイのTheurel & Thomasのシェフ。


ラルースから出版された、メキシコのパンの本についてのお話。

ラルースさん、いろんな本を出版されているようで、メキシコのチーズの本もあるそうです。

この本ほしい!

せっかく本を出版するので、シェフの持っている知識だけでなく、全国各地のレシピをのせるように努力したそうです。
でも、なかなか「企業秘密」ってことで教えてもらうのに苦労したそうです。

が、
今回のイベント、多くのシェフが「Compartir(分けあう)」ことの大切さについて触れていました。
持っている技術や知識を分かちあうことで、伝統を守っていく必要がある、という時期にあるようです。

パンについても、
Campechana(カンペチャーナ)というサクサクのパン、
ここグアナファトでは今も売っていますが、シェフのいるモンテレイでは知らない学生が多いそうです。

というわけで、実演!
いやーこの本ほしいわ~。


すごーく内容の濃いカンファレンスでした!

コンクールの様子だけみて、帰ろうと思ったら、
昨日シェフに教えてもらったTumbagónを発見!

さすが、地域の伝統菓子。

ちなみに、ササッと家でごはんを食べて

レストランに着くと、まlたまかないを頂戴しました~。

これ、チラキレス(固くなったトルティージャの残りを揚げてから、ソースで煮込んだもの)
なんですが、
この地域、ボリージョ(小さなフランスパン)と一緒に食べるんだそうです。
そんなん初めて聞いたわ~。


長々と書かせてもらいました~!
退屈した人、ごめんなさい。

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